harustory’s diary

日々の思索、その物語

2018-02-25から1日間の記事一覧

生きる

もしかしたら、お前は今、この僕のメールを苦悶し空虚に支配されながらみているかもしれない。「何を書いているんだ、何も知らないくせに!」と、憤りすら覚えては、捨て鉢な気分で絶望的な嘲笑を浮かべながら読んでいるかもしれない。 それでもいい。お前…

あんぱん

「渡したいものがあるの。」 そう言われたとき、それが何であるのかなど無論彼は想像すること能わなかった。しかし、告げられたその言葉にのせられた情調だけは、彼に、その言葉が一切の不純さなどなく、玲瓏たる素朴さだけが存していることを感じせしめた。…

マルメラードフの告白

はじめに ドストエフスキー研究において、僕は一廉の人物と思うが、これは余計な一文かもしれない。 そう懸念しながら、文章全体の色彩を濁らせるやもしれぬと思いながら冒頭に記すのは、これより叙する、長々しい引用を含めた全てを単なる既読者の為の月並…